電話する
Web予約
初診の方へ

医療情報

健診で「要再検査」と言われたら最初にすべきこと

皆さんは、会社や自治体の健康診断・人間ドックの結果表に「要再検査」「要精密検査」の文字を見つけて、そのままにしていませんか。症状がなければ、つい後回しにしてしまう気持ちはよく分かります。ただ、この判定には意味があります。まずは何をすべきか、順番に整理していきます。

健診結果を受けっぱなしにするリスクについては、当院のコラム「健康診断、受けっぱなしになっていませんか?」でも取り上げていますが、この記事では特に「要再検査」「要精密検査」と言われた場合に絞って、具体的に何をすべきかを解説します。

健診で要再検査と言われたときの受診フロー

「要再検査」「要精密検査」は何を意味するのか

健診の結果表には、いくつかの判定が並んでいます。どちらも「今すぐ命に関わる」という判定ではありませんが、どの項目でどちらの判定が出たかによって、急ぎ度合いは変わってきます。

判定 意味 対応の目安
要再検査 その場の検査だけでは正常か異常かを判断しきれず、もう一度測り直して確認したいという意味 早めに測り直しを受ける
要精密検査 異常の疑いがより強く、原因を詳しく調べる必要があるという意味 できるだけ早く詳しい検査を受ける

特に、血圧・血糖・脂質・心電図など、循環器や生活習慣病に関わる項目で判定が出ている場合は、早めに専門的な評価を受けておくと安心です。逆に、体重や視力など、生活習慣ですぐに見直せる項目であれば、まずは日常生活の中で改善を試みるという選択肢もあります。どの項目の判定なのかを結果表で確認することが、最初の一歩になります。

なぜ、症状がなくても後回しにしてはいけないのか

高血圧や不整脈、動脈硬化の初期は、自分ではほとんど気づけません。血管が少しずつ傷んでいく過程は、たとえるなら、古いゴムパイプの内側に少しずつ錆や汚れが積もっていくようなものです。パイプの外側を見ているだけでは分かりませんが、内側では確実に変化が進んでいます。

この変化は、ある日突然、大きな症状として表に出てくることがあります。動脈硬化が進んだ血管がもろくなり、脳や心臓の血管が詰まってしまうと、突然ろれつが回らなくなる、顔の片側がゆがむ、片方の手足に力が入らないといった症状(脳梗塞)や、急に胸が強く締め付けられるように痛み、冷や汗が出て苦しくなる症状(心筋梗塞)が現れることもあります。いずれも命に関わる重大な病気につながるため、症状がない今のうちに確認しておくことが、結果的に最も負担の少ないタイミングだといえます。

「病院に行ったら大変なことになるのでは」と身構えなくて大丈夫です

「病院に行ったら、薬を一生飲み続けなければならなくなるのでは」と不安に思って足が遠のいている方は少なくありません。実際にお話を伺うと、そうした心配から受診をためらっていたという方によくお会いします。

ですが、再検査の目的は、まず今の状態を正確に把握することです。検査の結果、生活習慣の見直しだけで十分な場合もあります。実際、高血圧をはじめとする生活習慣病の治療は、まず食事療法・運動療法を基本とした生活習慣全般の見直しから始まり、それでも改善が不十分な場合に薬物治療を検討するのが基本的な考え方です。結果を聞く前から身構える必要はありません。

何科を受診すればいいか迷ったら

循環器内科・一般内科が窓口です

「再検査を受けたいけれど、何科に行けばいいのか分からない」という声もよく聞きます。健診の結果表は複数の項目が一枚にまとまっているため、どこに相談すればいいのか分かりにくいのも無理はありません。血圧・心電図・脂質・血糖など、循環器や生活習慣病に関わる項目であれば、循環器内科や一般内科が窓口になります。項目をまたいで複数の判定が出ている場合も、まずは一つの窓口でまとめて相談していただければ、必要に応じて詳しい検査へつなげていきますので、ご自身であちこち調べて悩む必要はありません。

特に早めに相談してほしい方

次のいずれかに当てはまる方は、判定そのものの強さに関わらず、早めに評価を受けておくと安心です。

  • 血圧・血糖・心電図の項目で複数回続けて判定が出ている方
  • ご家族に高血圧・脳卒中・心筋梗塞にかかった方がいる方
  • 健診の数値が前回・前々回と比べて悪化してきている方
  • 「そのうち行こう」と思いながら数ヶ月から数年が経っている方

再検査はどこで受ければいいのか

再検査は、健診を受けた医療機関に限らず、お近くの内科・循環器内科でも受けることができます。当院の「再検査ご案内ページ」でも、対応可能な検査の範囲をご確認いただけます。当院では心電図検査、レントゲン検査、そして高性能なエコー機器によるほぼ全身の超音波検査に対応しており、痛みを伴わずに心臓や血管の状態を確認することができます。血圧や心電図の項目で「要再検査」となった方は、循環器を専門とするクリニックで確認しておくと、その後の見通しも含めて相談しやすくなります。

当院で再検査を受ける場合の流れ

  1. 受付・問診(症状や気になっている項目をお伺いします)
  2. 健診結果に応じた身体診察
  3. 必要な検査(心電図・レントゲン・心エコー等、内容は判定項目により異なります)
  4. 結果説明・今後の方針のご案内

来院時にご持参いただきたいもの

健診の結果表をお持ちいただければ、どの項目が気になっているのかをすぐに共有できますので、当日はぜひご持参ください。

当院は月・火・木・金・土・日に診療しており(水曜のみ休診)、土日は予約不要でお越しいただけます。平日はお仕事で通いづらいという方も、休日にまとめて確認しに来ていただくことができます。

検査の結果は、その場でわかりやすくご説明し、次に何をすべきかを一緒に確認します。断定できない段階のことを断定してお伝えすることはありませんが、今の時点で分かっていること、まだ分からないことを整理してお伝えします。初めての受診で緊張される方もいらっしゃいますが、まずは結果表を見ながら状況を伺うところから始まりますので、身構えていただく必要はありません。

再検査にかかる費用の目安

再検査は健康保険の対象となる検査です。費用は判定が出た項目や検査の内容によって変わりますので、正確な金額は受診時にご確認いただくのが確実です。健診結果表をお持ちいただければ、必要な検査の範囲をその場でご案内できます。「費用が分からないから後回しにする」という状態のまま時間が過ぎてしまうよりは、一度窓口でご確認いただく方が、結果的に安心につながります。

健診の結果表に書かれた一文で、あれこれと不安になってしまうのは自然なことです。ただ、それを確認しないまま時間が過ぎてしまうことの方が、実は負担が大きくなります。「大したことないだろう」と自分で判断してしまうよりも、一度専門的な目で確認してもらい、安心できる材料を得ておく方が、結果的に気持ちも軽くなります。

気になる判定が出た方は、まずは結果表だけをお持ちいただくところからで構いません。ぜひお気軽に当院にご相談ください。

田村聡一郎

大阪市天王寺区「たむら内科・循環器内科」院長。 大阪市立大学医学部卒業後、大学病院・急性期病院で循環器診療・救急医療に従事。大学院では心エコーを中心に研究し、急性期病院の循環器内科部長を経て開院。医学博士、総合内科専門医、循環器専門医。循環器疾患から生活習慣病・一般内科まで幅広く対応し、患者一人ひとりの生活背景に寄り添い、地域に根ざした安心できる医療を提供する。

関連記事

最近の記事
  1. 心エコー検査とは?何がわかるのか|たむら内科・循環器内科

  2. 糖尿病の初期症状、見逃しやすいサイン

  3. 健診で「要再検査」と言われたら最初にすべきこと

カテゴリー
アーカイブ