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健康診断で「血圧が高い」と言われたら

健康診断の結果の中で、最も放置されやすい項目の一つが「血圧」です。

「職場の健診でずっと昔から血圧は高いと言われていましたが、なんともないし放置していました」

こういった方が、急性心筋梗塞や大動脈解離、脳梗塞、脳出血といった命に関わる病気を発症して救急搬送されてくるのを、私は何度も経験しました。

血圧は、慢性的に高い状態でも自覚症状はないことがほとんどです。それゆえに、高血圧だとわかっているのに放置され、結果的に大病を招いてしまうことが往々にしてあります。

高血圧は日本人の「国民病」

日本人は、食事から摂取する塩分が多い、塩分過多な国民性を持っています。塩分過多は血圧上昇に繋がります。そのため、高血圧の全人口に対する有病率は10%を超え、75歳以上では3人に1人以上とも言われており、ある意味「国民病」とも言える疾患です。

高血圧が引き起こす「動脈硬化」の悪循環

血圧とはすなわち血管の中の圧力のことであり、これが高いと血管の壁に過剰なストレスがかかり続けることになります。ストレスにさらされ続けた血管壁は硬く変化してしなやかさが失われていきます。これを「動脈硬化」と言います。

しなやかさが失われた血管は、ストレスをうまく処理する機能が低下し、結果さらに血管壁のストレスが上昇、血圧も上昇するという悪循環に陥ります。

高血圧が原因で起こる主な病気

動脈硬化が進行した血管は、さながら古くなって劣化したゴムホースのごとく、割れる・裂ける・破れるといった破綻を起こしやすくなります。その結果が、大動脈解離・脳出血という致命的な病気です。

また、動脈硬化が進行すると、血管壁の内側にプラークという塊ができ、血管の中が細くなってしまいます。すると血液の流れが悪くなり、「虚血」という状態を引き起こします。

虚血が起きる場所引き起こされる病気
心臓の筋肉狭心症・心筋梗塞
足の血管歩行時の痛みやしびれ
脳梗塞
腎臓慢性腎臓病の進行

高血圧は「全身病」と考える

人体にはあらゆる場所に血管が張り巡らされており、それらは全て繋がっています。つまり、血管を傷める高血圧は、全身あらゆる部位に影響する「全身病」だと言えます。

裏を返せば、「血圧を下げることにより、全身の血管が悪くなることを防ぐ=体全部の病気のリスクを下げる」と考えることができます。

症状がなくとも放置せず、早めに対処することが大切です。

「薬を飲み続けたくない」という不安について

血圧異常を指摘されても医療機関を受診されない理由として、もう一つよく耳にするのが、

「病院に行ったら薬を出されるし、血圧の薬は一度始めると一生やめられないと聞いているので、それが嫌で」

というものです。

高血圧治療の基本は「生活習慣の改善」

たしかに高血圧の治療の主体は薬物治療であることは否定しません。しかし、そもそも高血圧の原因のほとんどは、塩分の摂り過ぎ、そして運動不足です。その原因を改善せずに薬だけで血圧を下げようというのは、本来の治療の形ではありません。

世界中どの国の治療ガイドラインでも、食事・運動をはじめとした生活習慣の改善が、高血圧治療の基本中の基本とされています。

まずは「食事・運動習慣の改善」を行い、それでも血圧がうまく下がらない場合に薬物治療が検討されるというのが本来の流れです。そして、たとえ薬が始まっても、その後生活習慣が改善された状況が続けば、次第に薬が不要になることも珍しくありません。

当院の高血圧治療方針

当院では、なんでもかんでもすぐに薬、とは決してせず、まずは患者様の生活状況をよく伺い、改善できるポイントを一緒に考えながら治療を構築していきます。

健康診断で血圧の異常を指摘されてお悩みの方は、ぜひお気軽に当院にご相談ください。医師が、患者様のご不安を取り除けるよう丁寧に対応いたします。

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